コンサルタント転職のこぼれ話
採用力を高める鍵はカジュアル面談スキルの向上にあり

キャリアコンサルタント 入江 祥之

採用力を高める鍵はカジュアル面談スキルの向上にあり

このコラムを読んでいただいている方々は経営幹部の方も多いので、ご自身が転職活動をする側だけでなく、自社採用のミッションを担っている方も多いかと思います。また、今は優秀な人材の取り合いです。まさにWar for talentです。

そして、カジュアル面談がここまで一般的になってくると、沢山の案件を提案される優秀な人材にとっては、面接ではなく、最初からカジュアルに社長や経営幹部と話ができる会社から進めたい、となりがちです。そうなるとカジュアル面談を実施しないとそもそも優秀な人材と接点を持てないですし、会えたとしてもアトラクトが上手くできないと選考に進んでもらえません。候補者の転職の熱が高まっていなければ尚更です。

また、カジュアル面談でのアトラクトが上手い会社は、志望度が高い状態を維持したまま採用まで結びつけるという構図になってきています。

そこで、今回は私のクライアントでこれまで数十件のカジュアル面談を実施して、見事100%応募に繋げられている凄い方がいますので、その方の面談テクニックの一部をご紹介させていただきます。

・まず最初に、転職の温度感、転職理由、今後のキャリアの志向性等を確認する
(何をフックにすれば興味を高められるかを確認する)

自社を取り巻く業界構造、ビジネスの優位性、将来性を説明する
(特に候補者には見えていない未知の話をするのが効果的)
ex)実は弊社は●●の分野ではグローバルでも独占企業なんです。
今後は脱●●に取り組み、デジタル会社に生まれ変わろうとしています。

定量的な数字による印象付け(市場やインパクトの大きさを示す)
ex)該当事業の市場規模は●兆円程度で、今回の新規事業で●●●億円程度の売り上げを目指しています。
成功した暁にはアナリスト予想では時価総額は●●●●億円程度になると言われています。

夢やビジョンを語る(刺さる言葉で)
ex)世界初の事業であり、人類未踏の領域にチャレンジします。
日系企業で世界で勝負できる希少な領域であり、弊社には世の中を変えられるチャンスがあります。
私は自分のキャリア人生をかけて、何としてでもこれを成し遂げたい。

客観性(良いことだけでなく、ネガティブ情報も)
ex)今回の新規事業のハードルは正直非常に高いてす。なぜならば・・・
オーナー企業であり、オーナーの意見は絶対です。ここは覚悟しておいてください。   
 →ネガティブ情報を正直に伝えることで一気に信憑性が増します。

ストーリー性(短期だけではなく、中長期軸も)
ex)現在の事業や組織の状況からまずは●●を担っていただきたいと思っていますが、将来的には●●としてのご活躍を期待しております。

なぜ貴方のお力が必要か(具体的な経験・スキルを明示し、敬意をもって)
ex)貴方の特に●●のご経験(スキル)は非常に魅力的で、今後弊社では●●領域の抜本的な改革が急務なので、是非貴方のお力をお借りしたい。

ネクストステップについての確認
ex)是非とも次は弊社の●●とお会いいただければと思っておりますが、いかがでしょうか。

ちなみに上記の方はキャリアが素晴らしい方なので説得力があり、言葉に重みがあります。何を言うかも大事ですが、誰が言うかで大きく印象は変わります。従って、自分自身のキャリアを磨くことも大事ですし、カジュアル面談で誰をアサインするかも非常に重要です。

私自身、弊社の自社採用を担当しておりまして、積極的にカジュアル面談を行っておりますが、常に試行錯誤を繰り返しております。私が全く素晴らしいキャリアではないということもありますが、この方は是非とも採用したい!と思う方との面談前は特に入念に準備を行いますし、非常に重要なミッションだと思っておりますので、緊張感を持って面談に臨みます。ちなみに、上記の凄い方も必ず事前にレジュメを読み込み、個別に口説きのストーリーを練ってから面談に臨まれているようです。

伸びる会社はどこも採用力が高いですが、今後は益々、採用力=口説き力(カジュアル面談力)という時代になってくるかと思いますので、採用が課題だと思われている会社は、是非カジュアル面談スキルを高めていただくことをお奨め致します。

(2021年5月20日)
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