コンサルタント転職のこぼれ話
ポストコンサル転職における職務経歴書作成のポイント

キャリアコンサルタント 永田 憲章

ポストコンサル転職における職務経歴書作成のポイント

コンサルティング業界から事業会社に転職する場合、どのように職務経歴書を作成したらいいのかと相談を受けることがあります。そこで今回は、コンサルタントの方が職務経歴書を作成する際のポイントを3点お伝えします。

職務経歴書のボリュームは2~3ページまでにする

ハイレイヤーポジションの書類選考は、人事や部門リーダーの方が行うこともありますが、部門責任者や役員・代表の方が担当することも多いです。
ご経験が豊富な方が職務経歴書を作成する場合、中には経験した全てのプロジェクトを網羅した5ページ以上の職務経歴書を用意されることがあります。

しかし、経営層などの多忙な方が書類選考を行う際に、ボリュームの多すぎる職務経歴書を提出すると、しっかり読まれないまま書類選考が行われる可能性があります。

面接官が面接前に職務経歴書に目を通すときも同様です。時間をかけてボリュームのある職務経歴書を用意しても、そもそも読んでいただけなければ意味がありません。

また、ボリュームの多い書類をご覧になった方が「コンサルタントであれば簡潔に要点をまとめた資料を作成すべき」と、書類選考を通過させなかったという話を聞くこともあります。
 
そのため、職務経歴書のボリュームは2~3ページまでにまとめましょう。余白が多いフォーマットを利用することでページ数が増えている場合もあるので、余白が少ないフォーマットを活用してみましょう。

実績は直近数年のアピールできるプロジェクトを中心にまとめる

職務経歴書は書類選考をする方や面接官に「今、何ができるのか」を伝えるものです。そのため、直近数年以内のプロジェクトを中心にまとめ、過去のプロジェクトは簡潔にまとめましょう。
 
成果を出したプロジェクト、長期で関わったプロジェクト、応募企業・ポジションに関連するプロジェクト(業界やテーマが近いプロジェクト)をアピールするという観点も重要です。

まずは全てのプロジェクトを記載したマスター版を作成したうえで、応募先にあわせてプロジェクトをピックアップしてみるのもおすすめです。
 
例えば、コンサルティング業界から事業会社への転職を志望する場合、クライアント先に駐在した経験や、現場の方と一緒に泥臭く変革した経験などをアピールすることで注目される可能性があります。
 
記載する方法としては、主要なプロジェクトを抽出して表にまとめ、それ以外の過去プロジェクトは表外に1プロジェクト1行くらいにまとめるのもいいでしょう。

なお、プロジェクト経歴を新しい順から書くか、それとも時系列で過去から書くか聞かれることがあります。「今、何ができるのか」を伝えるという目的を踏まえると、新しい順に書いていくことをおすすめします。

個人としての成果・実績を記載する

プロジェクト経歴をまとめる際、ご自身が関わったプロジェクト全体の概要のみを記載する方がいらっしゃいます。しかし、書類選考官や面接官が知りたいことは「プロジェクト全体の概要」ではなく「応募者個人として何ができるか」です。

そのため、プロジェクトにおけるご自身の役割と、個人として主体的に関わり生み出された成果・実績を記載することが重要です。職務経歴書の作成段階で、各プロジェクトにおける個人としての成果・実績を振り返ることで、面接の準備もできます。
 
なお、転職を考えていないタイミングでも、職務経歴書を定期的に作成することをおすすめしています。定期的に直近のプロジェクトにおける成果・実績を振り返るきっかけとなり、アピールできることが少ないと感じるなら仕事との向き合い方を見直すときかもしれません。

私たちは、職務経歴書の確認や必要に応じてアドバイスも行っております。
ご希望の方は気軽にお申し付けください。

(2023年10月20日)
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