先日、成田悠輔さんにインタビューの機会をいただきました。(「
IT産業は世界史に残る産業革命となるのか。成田悠輔氏が語るDXの将来とこれからのキャリア戦略」の記事をご確認ください)
インタビューで特に印象に残ったのは、以下の成田さんの言葉でした。
「今後世界がいつどうなるかは誰にも分からないので、変わり続ける時代の変化と戯れ続けていくしかない」
「数年後を予測したり準備したりしてもあまり意味がない」
|過去の成功体験を捨て、常に変化し続けている企業
成田さんの言葉を受けて、私がクライス&カンパニーに入社した2010年と現在を比較してみました。すると、当時存在しなかった職種が生まれ、同じ職種でも仕事内容や求める要件が大きく変わっていることを改めて認識しました。
今から10年後には、さらに大きな変化が起きているかもしれません。そのため、
時代の流れに応じて、自らを柔軟に変化させられるかがキーになるのではないでしょうか。
ビジネスの世界で変化し続けている企業はどこだろうと考えると、
ファーストリテイリング社が思い浮かびました。同社がユニクロの1号店を広島市に出店したのは1984年6月のこと。今では売上2兆円を超えるグローバル企業となりました。
同社は非常に高い目標を掲げ、成功体験を捨てて常に変化し続けています。過去には「Change or Die」という全社スローガンを掲げるなど、失敗を恐れずチャレンジを良しとする組織風土です。
個人が変化しやすいよう仕組みを整えていることや、そのようなカルチャーを醸成していることが成長のベースと感じています。
|個人がキャリアを柔軟に変化させるために必要な3つの要素
個人のキャリアを柔軟に変化するためには、どんな要素が必要なのでしょうか。私が考えるのは以下3つです。
・好奇心をもち、プロアクティブに行動しチャレンジする
・身軽でいる
・戻れる場所を作っておく |
1つめの「好奇心をもち、プロアクティブに行動しチャレンジする」とは、新たなイニシアティブがあるときに
積極的に手を挙げたり、副業や兼業をしたり、社外の人に話を聞きにいき自身の世界を広げたりすることです。
2つめの「身軽でいる」とは、
時間やお金の面で自由度の高い状態であること。例えば、重要度の低い業務をセーブして自由時間を捻出するのもそうでしょう。自由度の高い選択ができるように、経済的な工面をしておく、あるいは収入を下げても良い状態にしておくことも身軽でいることのひとつです。
そうすれば、キャリアの選択により収入を下げる必要も出てきたときにも、変化しやすくなります。手の平の中に何かをギュッと握りしめていたら他のものは掴めませんが、手を広げて握りしめていた物を手放せば、新たな何かを掴めるでしょう。
3つめの「戻れる場所を作っておく」とは、
実績を確実に出すことで声のかかる人材であり続けることです。変化にはリスクが伴います。新たなチャレンジをしても、撤退せざるをえない状況になる可能性もあります。そのため、仕事で圧倒的な成果を残しておくことで、常に多方面から声がかかる状態を作っておくことが重要です。
また、成田さんの言葉を借りるならば、
「変化と戯れ続けていく」マインドでいることも、変化しやすい自分であるヒントだと言えます。
ぜひ、あなたなりの方法で、常に変化しやすい状態をつくっていただけたらと思います。
(2022年8月22日)