「年収を上げたい」と希望されるコンサルタントの方は多くいらっしゃいます。そんな方にまずお伝えしたいのは、弊社代表である丸山の「令和版:年収決定の方程式」です。具体的には、年収を決定するのは、以下の6要素の掛け合わせであるという考え方です。
年収の決定要因 = 本人の能力 × 業界 × 業界順位 × グローバル企業かドメスティック企業か × 顧客からの距離 × 直接部門か間接部門か
つまり、
本人の能力だけでなく、給与水準の高い業界であるか、会社の業界での立ち位置など他の要素も年収を左右するということです。
方程式を踏まえて、コンサルタントの年収アップの方法について考えていきましょう。
|年収水準が高いのはPEファンドやVC、商社・金融・製薬・IT業界の事業会社
業界については、
PEファンドやVC(ベンチャーキャピタル)への転職が有力な候補となります。年収に加えてエクイティオプションなどが付与される点がメリットです。
事業会社への転職で年収アップを狙うには、年収水準が高い
商社・金融・製薬・IT業界などが選択肢になります。中途採用においては業界経験があることがプラスに働くため、これらの商社・金融・製薬・IT業界のクライアントに対するコンサルティング経験を積めるよう、社内でトランスファーするのもよいでしょう。
また、
「経営戦略」や「デジタル・IT」のように、
どの業界においても活かせるファンクションの専門性を高めることができれば、業界経験がなくても転職できる可能性があります。
また、コンサル業界の同業他社への転職を最初から希望される方は少ないですが、近年はコンサルティング業界の年収が上がっているため、年収アップという観点では他のコンサルティングファームへの転職も候補になります。
|業界順位が上位の方が年収水準は高い。スタートアップは成長性を見極める必要がある
一般的に業界順位が上位である会社が給与水準は高いですが、中途採用を積極的に行っている会社や、経営層にプロフェッショナルファーム出身の方がいる企業も給与が高い傾向にあります。
スタートアップの場合、大手企業に比べて年収ベースの給与は低くなる傾向にあるものの、ストックオプションが付与されれば、将来的に成長したときのリターンが期待できます。さらに、企業が成長していくと会社全体の給与水準も上がっていきます。
スタートアップを選ぶ場合は、ストックオプションの価値や給与水準の上昇の期待値など、成長性を見極めることが重要です。
|外資系企業のほうが年収水準は高い傾向だが、同等水準の日系企業もある
一般的に
外資系企業のほうが日系企業に比べて給与水準が高い傾向にあります。しかし、先日ファーストリテイリンググループが報酬再強化に関する方針を出したように、内資系企業であってもグローバルで人材獲得競争を繰り広げている企業は給与水準が高いです。
また、コンサルティングファームの場合は日系でも、外資系と同等かそれ以上の給与を支給する企業もありますし、上場を見据えているブティックファームに早い段階で入社する場合には、ストックオプションが付与されることもあります。
|能力を高めることが給与アップや選択肢の数を増やすことにつながる
最後に、方程式の最初の項目である
本人の能力を高めることこそが、給与を上げるためにも、選択肢の幅を広げるためにも重要です。
例えば、以下のような視点で現在の仕事を振り返っていただく、あるいは転職先候補となる企業・ポジションを検討いただくのもいいと思います。
●好きこそものの上手なれ
●成長できる環境に身を置く(実力主義、周りの方から刺激を得られる、事業が急成長しており任せてもらえる、など)
●迷ったら困難な道を選ぶ
●希少性を意識する
年収に関しては、これ以外にもライフステージや働き方、中長期的なキャリアなども重要な要素となりますので、面談の場で詳しくお話しできたらと思います。
(2025年2月20日)