コンサルタント転職のこぼれ話
転職市場全体は積極採用モード

キャリアコンサルタント 永田 憲章

転職市場全体は積極採用モード

例年、年末・年度末に向けて、転職市場の動きが活発になっていきます。そこで2024年10月時点の状況についてまとめました。

結論からお伝えすると、事業会社(大手・スタートアップ)、PEファンド、VC、コンサルファームは積極採用モードです。当社でも数多くの求人をお預かりしています。

業種ごとにどのような転職ニーズや変化があるか、くわしくお伝えします。


大手事業会社の転職ニーズ

DXの推進に伴い、デジタル・ITに関する案件は増加傾向が続いています。その他に、事業・組織・業務の変革に関するポジションや、グローバルビジネスの推進、投資・M&Aに関するニーズが強いです。


スタートアップの転職ニーズ

2022年後半以降、一部企業において採用を抑制する傾向がありましたが、現在は積極的に採用する企業が多いです。コンパウンドスタートアップ、あるいはM&Aを積極的に行う企業など、領域や規模を拡大する動きが出てきています。

今後はディープテックに対するニーズも高まりそうです。CXO・執行役員・事業責任者など、ハイレイヤーポジションの年収水準が、数年前と比べて高くなっている印象で、「キャッシュベースで1,500万円以上+SO」というポジションも継続的にお預かりしています。


PEファンドの転職ニーズ

カーライルグループは、2024年5月に4,300億円の資金調達(日本市場に特化したバイアウト・ファンドとして最大の資金調達)を完了し、ベインキャピタルも、日本企業に対する積極的な投資計画を発表しています。

海外投資家の日本市場への注目が高まっていることから、ファンド本体のキャピタリスト採用は継続、ファンド投資先における中核人材の採用ニーズが高まっていくことが想定されます。


ベンチャーキャピタル(VC)の転職ニーズ

2022年11月、政府によってスタートアップ育成5カ年計画が策定され、2027年にスタートアップへの投資額を10倍にすることが目標とされており、VC各社でベンチャーキャピタリストを募集しています。投資先のバリューアップに携わるVCからは、投資先の中核人材に関するニーズもお預かりしています。

なお、弊社では、VC業界のキャリア・転職に関する専任コンサルタントチームを組成し、2024年4月から専門サイト「VC業界への転職」も立ち上げています。


コンサルファームの転職ニーズ

2023年に比べると採用の温度感が落ち着いている印象があります。いずれのファームもマネージャー以上のポジションは積極的に募集しており、若手や未経験の方の募集についてはファームにより違いが見られます。

生成AIを活用して、資料作成やシステム構築の品質向上を行うファームが出てくるなど、今後コンサルティングワークが大きく変わる可能性があります。採用にも影響が出る可能性があるでしょう。

また、ご面談で働き方に関するご要望・問い合わせをいただくことが多くなりました。コロナ禍によりリモートワーク中心になりましたが、現在は出社を求める企業が増えてきています。大手企業は出社を求める割合が高く、フルリモート可は一部のスタートアップに限られる印象です。

簡単ではありますが、2024年10月時点の転職市場の状況をお伝えしました。より詳しい情報や、個別企業に関するお問い合わせなど、ご要望がありましたら、気軽にお問い合わせください。

(2024年10月21日)
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