キャップジェミ二株式会社 ヴァイスプレジデント藤澤貴啓

Vol.34

“IoT”や“インダストリー4.0”など欧州の最新事例を活用し、日本の製造業を革新。他では得られないキャリアが手に入る。

キャップジェミ二株式会社

ヴァイスプレジデント藤澤貴啓氏

公開日:2016.09.1

インタビュアー 入江

2013年に日本法人を設立し、グローバルと連携しながら国内での市場開拓を進め、現在、急速にプレゼンスを高めているキャップジェミニ。なかでも同社が新たに立ち上げ、いま力を注いでいるのが製造業向けのコンサルティングやソリューションだ。その中でコンサルティング部門を率いる藤澤氏に、キャップジェミニの優位性や求める人材、ここでキャリアを積む魅力などについて話をうかがった。

Message

グローバルでの最先端のナレッジを武器に、お客様の新規事業創出から様々な改革にすべてに関わる。

入江
現在、国内の大手製造業に向けたサービスに注力されているとのことですが、具体的にはどのようなテーマに取り組んでいるのでしょうか。
藤澤
キャップジェミニは欧州を本拠地としていることもあって、いま製造業でホットな “IoT”や“インダストリー4.0”といった欧州が先行している領域で豊富な知見を有し、数々の先進的な事例を築き上げています。最近では、シーメンス社のIoTを活用した新規事業の開発をキャップジェミニが強力に支援し、グローバルでも注目されています。これは、IoTプラットフォームを構築して建物のエネルギー管理を行うソリューションで、ユーザーとの間でサービスレベルを設定し、達成できれば成果報酬で対価を得るというモデルのビジネスです。キャップジェミニはその事業企画から関わり、さらにプラットフォーム実装の支援までトータルに担いました。こうした最新のナレッジを日本に導入し、“IoT”や“インダストリー4.0”による革新的なビジネスモデルの創出に今取り組んでいます。
入江
IoTのプラットフォームの設計開発も、自社で手がけていらっしゃるのですか。
藤澤
ええ。キャップジェミニは、従来から製品そのものに対して、IoTプラットフォーム構築に必要な製品の機能開発まで自ら担える体制を有しておりましたが、昨年、米国の有力なプロダクトエンジニアリング企業であるIGATEを傘下に収め、更にケイパビリティを強化しました。ですから、IoTを活用して新たなビジネスを起こそうとしているお客様に対して、我々はビジネスモデルの策定から実装まで、エンド・トゥ・エンドですべてお手伝いできる。それは外資系の他のファームやベンダーと大きく差別化できる点かと思います。
入江
まさに最上流から関わって、製造業のお客様の新事業創出をトータルに支援しているのですね。
藤澤
その通りです。また、キャップジェミニは“デジタル・トランスフォーメーション”の領域でもグローバルで先進的な取り組みを行っています。その一例が、マサチューセッツ工科大学との共同研究で始めたプログラム。これは、毎年、世界のリーディングカンパニーの300-400社に調査を行い、企業のデジタル化が収益にどのような影響を与えているのかを評価・分析しています。そこから導き出されたKSF(Key Success Factor)を我々はフレームワーク化しており、“10 ブロック・フレームワーク”と言う考え方や、それをインダストリー4.0に適用した“インダストリー4.0ツールボックス”などを持っています。その他にも、大きな成果を上げているものの一つが“デジタルマーケティング”。グローバルの有力な消費財メーカーに向けて、従来のオンライン顧客データや消費者の“購入”と言うイベントを中心に置いたマーチャンダイジングサイクルやサプライチェーンではなく、“Customer Experience”や“Customer Journey”をキーワードに、SNSやEコマースなど多様なタッチポイントを最適化し、様々な消費者のログデータを収集、一つのデータレイクに統合。そのデータの分析結果を基に、インタラクティブに価値を提供していく新しいマーケティングプラットフォームやプログラムを提供しています。また、オムニチャネルの実現も重要なイニシアチブの一つです。さらに、消費財・小売業界に特化した“CRESCENT”と言うCoE、グローバルラボラトリー&ソリューションセンターを持っており、様々な事例・ノウハウやソリューションを保有しております。こうしたキャップジェミニがすでにグローバルで大きな支持を得ているソリューションを、これから日本でも展開していきたいと考えています。
入江
グローバルのキャップジェミニで培われた最先端のナレッジが、日本にて事業展開する上で大きな武器になるというわけですね。
藤澤
はい。その他、キャップジェミニはITマネジメントについても、“IT Operation Model:ITOM”など独自の方法論を持っており、それらを活用して日本においてもCIOのサポートや、IT組織の改革、グローバルとのインテグレーション支援、あるいは第三者機関としてのプロジェクト評価なども担っています。

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海外とフラットに連携できるカルチャー。優れたアセットにも容易にリーチできる。

入江
現在、藤澤さんが率いる製造業担当部門は、どのようなメンバー構成になっているのですか。
藤澤
我々の部門はまだスタートしたばかりであり、これからコンサルタントをどんどん拡充していきたいと考えています。基本的には、製造業向けのコンサルティングを手がけていたファーム出身者が多数を占めておりますが、製造企業やITプロバイダー出身者などもいます。また、若手のなかには新卒で採用した者もいます。また、製品の開発部隊であるプロダクト&エンジニアリングチームには100名以上のスタッフを抱えており、彼らとのコラボレーションも積極的に進めています。
入江
藤澤さんご自身も米系コンサルティングファームにいらっしゃいましたが、カルチャーの違いなどをお感じになりますか。
藤澤
海外拠点とのコミュニケーションがまったく違いますね。以前に在籍していた米系のファームでは、たとえば米国本社側が何かテーマを設定してきたら、こちらは対案をもってディスカッションする必要があり、その準備が非常に大変でした。また、リージョンごとの境界線が明確でしたので、たとえば海外の専門家の知恵を借りるためにミーティングを設けようとすると、海外メンバーの稼働時間の対応など社内オペレーションが煩雑で、容易に海外とコミュニケーションを取れるような環境ではありませんでした。一方でキャップジェミニはそれほど厳格ではなく、ある意味「日本的」です。国境を超えてもチームでフランクに協力する風土があり、ドイツやフランス、イギリスなどのスタッフから『このテーマについて日本はどう思う?』というざっくりとした相談がよく寄せられますし、こちらも気軽にオファーを出すことができてフラットに連携できる。グローバルでのコミュニケーションがとてもリーズナブルであり、以前と比べれば本当に楽ですね。
入江
他の一般的な外資のファームと比べると、確かにグローバルとのコミュニケーションのしやすさは御社ならではの特徴ですね。
藤澤
また、キャップジェミニの製造グループにおいては、ドイツを中心にアセットがたいへん整備されていて、自ら編み出した方法論を積極的に商標登録しています。“Collaborative Business Experience”もその一つで、これはお客様と共同でプロジェクト・プログラムを開発し、最終的にノウハウを移管するという、キャップジェミニならではのモデルです。その他、多国籍間での合意形成を容易にしたり、活発な意見交換にて新規アイディアを創出するために、専門トレーナー・環境設営を用いた“Accelerated Solutions Environment (ASE)”や、企業の置かれている状況に応じて、インソーシング/アウトソーシングとオフショア/オンショアの最適なマネジメントモデルを選択・提案する”Global Sourcing of Services Cube(GSS)“といった独自のソリューションも展開しています。そうしたアセットに日本から自在にリーチ、連携できるのは、とても有益ですね。たとえば“インダストリー4.0”についても、すでにグローバルで数百に及ぶ事例が蓄積されており、それを基に日本のお客様の状況に合わせてカスタマイズして新たなソリューションを提供できる。そして、グローバルのどこかで先端の技術やソリューション・サービスを研究・開発、そしてそういったノウハウを有している企業と連携している部隊がいる。私はコンサルティング業界でのキャリアもそれなりに長く、これぐらいのポジションになると、これまで培ってきた経験を活かしてマネジメントサイドに就くことが多いと思うのですが、こちらに移籍してからは新しい知見に次々と触れることができ、まるで「宝石箱」のようで、知的好奇心が大いに刺激されています。その結果、新しいサービスを作り出していくという意欲がいっそう掻きたてられています。

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採用時に重視しているのは、英語力よりも、製造業に関する豊富な知見やコンサルティング技術。

入江
こちらの部門では、いまどのような人材を求めていらっしゃるのでしょうか。
藤澤
我々が手がけるのは何かしらグローバルと関わる案件がほとんどですし、社内の知見を活用しようとすると海外オフィスとの連携は頻繁に発生するので、業務を進める上ではある程度の英語力がやはり求められます。しかし、我々の本来のミッションは、海外の事例やノウハウを参考にしながらも、日本の製造業のお客様のビジネスを革新、貢献していくことであり、いくら英語によるコミュニケーション力が長けていても、製造業の現場を理解し、お客様が抱える問題点を抽出し、解決策を導いていくことができる力がなければ、せっかくの知見や価値も半減してしまいます。ですから、採用にあたっては、ある程度の英語力、もしくは英語に対する抵抗がない事を前提に、製造業や製造業に関わるテーマに関する知見や経験、基本的なコンサルティング技術を有しているかどうかを重視しています。入社当初は慣れない事だらけでしょうし、新しい事をやり続けると言う事は、自分の思い通りにうまくいかない事も多々あります。キャップジェミニでは、“La Niaque(ラニアック)“と言うファイティングスピリットを意味するモットーがあり、困難や失敗にあっても、くじけずに挑戦し続ける事ができるモチベーションを保てる方かどうかも重要ですね。
入江
英語力がなければ採用に至らない、というわけではないのですね。
藤澤
たとえば、英語の読み書きはできるものの、話すのは不得意という方であっても、成長意欲があれば大いに歓迎します。当初は英語でのコミュニケーションに難があっても、チーム内でサポートしますので、業務の中で経験を積みながらスキルを高めていただきたいと思っています。海外での研修プログラムも充実していますし、人材交流も盛んですので、英語に対してポジティブな気持ちがあれば問題ないと思います。ちなみに、キャップジェミニの欧州の研修施設はシャトー(宮殿)と併設されていて、欧州企業ならではの雰囲気を感じられると思います。
入江
こちらの部門でコンサルタントとしてキャリアを積むメリットは、どこにあるとお考えですか。
藤澤
本当にいろいろな経験ができることですね。我々の部門では、大手製造業のお客様に向けて、新規事業検討から製品開発、サプライチェーン、営業・マーケティングから間接部門の組織改革など、ありとあらゆる領域のコンサルティングを展開しています。財務会計以外はすべてテーマだといっても過言ではありません。様々な領域で、グローバルを含めた先端の経験を積むことで見識が広がって洞察力も深くなっていきます。また、海外と関わる機会が常にあるので、グローバルとのコミュニケーション、コラボレーションがごく当たり前の感覚になっていく。コンサルタントとしてレベルアップするには絶好の環境だと思います。また、グローバルでは成熟した企業なので屋台骨は安心ですが、日本ではアーリーステージなので、こういった立ち上げ時期に身を置くのも大変貴重な経験になると思います。新しいことにチャレンジできる機会も次々と訪れますし、ダイナミズムを感じられる。そうした変化を楽しめる方ならきっと刺激的かつ魅力的だと思います。逆に、出来上がったスキームの中で、ある領域の専門性を磨きたいという方には期待に沿えないかもしれません。
入江
では最後に、候補者の方々にメッセージをお願いします。
藤澤
繰り返しになりますが、戦略コンサルティングを行いたい方はもちろん、様々な機会や経験を積みたい、グローバル環境に身を置きたい、安定より変化やスピードを楽しみたい方などには非常に魅力的な場所になるかと思います。また、グローバルで成熟した企業が日本でビジネス、サービスを立ち上げると言うのは当業界では今後、ほとんど訪れる事がない機会かと思います。その過流の中に身を置き、ビジネスがどのように様変わっていくかを感じるのも、ビジネスマン人生の中で非常に良い経験になると思います。こういった機会を持つ弊社に魅力をお感じになられるのなら、ぜひ一度ご連絡いただき、お話しさせていただきたいですね。我々は、事前にお互いの状況や意向をしっかり理解した上でオファーを出させていただきますので、入社後にギャップを感じることはとても少ないと思います。事実、我々グループのメンバーの定着率は極めて高いです。最後になりますが、キャップジェミニはこれからのみなさんのキャリアを捧げるにふさわしい場所だと自信を持ってお勧めできます。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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