従来のメソッドではもはや問題は解決できない。腰を据えてじっくり専門性を磨き、業界事情に精通した者が結集して、真に実現性のある解決策を導く。そこにNRIの存在意義がある。 従来のメソッドではもはや問題は解決できない。腰を据えてじっくり専門性を磨き、業界事情に精通した者が結集して、真に実現性のある解決策を導く。そこにNRIの存在意義がある。

Vol.19

従来のメソッドではもはや問題は解決できない。

株式会社野村総合研究所

代表取締役社長此本 臣吾氏

リサーチ業務から端を発し、いまや600名ものコンサルタントを擁し、戦略系のコンサルティングファームとしても国内最大規模を誇る野村総合研究所(NRI)。コンサルティング事業本部を率いる此本氏に、他の外資系戦略ファームとは異なるNRIのスタンスや、ここでキャリアを積む魅力、求める人材などについて話をうかがった。
これまで持て囃されてきたメソッドでは、もはや問題は解決できない。
入江
競合と比較して、NRIのコンサルティングの特長はどこにあるとお考えですか。
此本
私たちは、「NRIならでは」の独自の価値を提供していると自負しています。たとえば従来の戦略ファームでは、フレームワークで経営を考え、フィット&ギャップを分析して、セオリーに則ってトップダウンで組織や意思決定を変えていくのが一般的なメソッドだったかと思います。一方、私たちが重視しているのはボトムアップのアプローチ。コンサルタントがお客様のもとに入り込み、現地現物に触れて、現場が抱える本当の問題を理解した上で解決法を提案していく。お付き合いさせていただいているお客様からは「NRIのコンサルタントは事実確認を手を抜かずにやる」という声をよくいただくのですが、それが当社の特長を如実に表しているように思います。
入江
従来の戦略コンサルティングのメソッドでは、もはやお客様の抱える課題に応えられなくなっているということなのでしょうか。
此本
かつての戦略コンサルティングは、欧米発のフレームワークをベンチマークして、いままでと違う新たな経営のあり方を模索していくものでしたが、それは日本と欧米の間に情報格差があったからこそ成立した手法です。近年は国内の企業でも、MBAを取得して海外の先進的なナレッジに精通する社員が増えており、その価値は相対的に縮小している。同時に、日本企業がグローバルな規模で成長するにつれて、業務や組織は複雑化の一途をたどっています。経営トップがこうあるべきだと大きな方針を打ち出しても、その通りに組織が動かないことも多い。いまや戦略の優劣が企業の優劣につながる時代ではありません。極言すれば、どの企業においても掲げる成長戦略は全て優れたもの。では何が企業の競争力を決するのかと言えば、その戦略をやり切れるかどうかということ。実はここに問題を抱えている企業が非常に多いように見受けられます。
入江
クライアントに真に価値あるソリューションを提供するためには、やはり現場からのアプローチが重要なのですね。
此本
ええ。なぜ企業が戦略を実行しきれないのか、その原因を掘り下げていくと、たとえば組織間に小さな壁があって連携がうまくいかなかったり、あるいは社員一人一人のモチベーションが上がっていなかったり、意外に小さな問題が根源にあることが多いのです。また、ICTがコモディティ化するなど、ビジネスにおけるテクノロジーが絶えず革新されている昨今、過去の経験値は通用せず、その変化に組織が追いついていないケースもあります。それはもはやトップが描く戦略の課題というよりも、実行段階における組織や人の課題です。それを解決していくためには、現場に入り込んで事実を突き詰め、そこに潜んでいる問題を詳らかにして、現場に即した策を編み出していかなければなりません。
入江
そうした姿勢が、「事実確認を手を抜かずにやる」というお客様からの評価に結びついているのですね。
此本
時間がないからといって、通り一遍のヒアリングをして分析し、プロジェクトオーナーの先方の役員が期待しそうな答えを報告したところで、現場から距離のあるトップマネジメントは納得させられるかもしれませんが、実際に現場で苦労されている方々からは『そんなことは重々承知している』と見向きもされません。私たちが提供するソリューションは、絵に描いた餅ではなく、必ず問題が解けることを担保した、実現性のあるものでなければならない。それが大前提であり、私たちはお客様からの期待を決して裏切りたくはないのです。

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従来のメソッドではもはや問題は解決できない。腰を据えてじっくり専門性を磨き、業界事情に精通した者が結集して、真に実現性のある解決策を導く。そこにNRIの存在意義がある。 従来のメソッドではもはや問題は解決できない。腰を据えてじっくり専門性を磨き、業界事情に精通した者が結集して、真に実現性のある解決策を導く。そこにNRIの存在意義がある。
各自が専門性を究めて培った「知恵」こそ、NRIの大きな強み。
入江
「現場に入り込み事実を突き詰める」ことがNRIのコンサルティングの前提とのことですが、それは御社のカルチャーとして根づいているのでしょうか。
此本
おっしゃる通りで、それはNRIのこれまでの歴史も大きく影響していると思います。NRIは日本初の民間総合シンクタンクとして発足し、リサーチ業務からスタートしたファームです。私が入社したのは、まだリサーチ業務が事業の100%を占める80年代半ば頃でしたが、当時、先輩から『1つのセンテンスに100のエビデンスを準備せよ。1つのメッセージを発するにしても、そのぐらいファクトを突き詰めないとお客様に出してはならない』と叩き込まれました。そうしたDNAはいまでも受け継がれています。また、当社はリサーチ業務が出自であるため、それぞれが自分の専門性を究めようとするカルチャーがあります。当社は終身雇用を前提としており、いわゆる“Up or Out”で定期的に人材が入れ替わる組織ではありません。みな腰を据えてじっくりと専門性を築き上げていくため、さまざまな業界や顧客に対する知見が蓄積されています。業界の事情に精通し、業界の動向を先読みする力も、お客様から評価いただいている点の1つです。
入江
そうした専門性の高さも、御社の大きな強みの1つであるわけですね。
此本
NRIのコンサルティング事業本部は、現在600名ほどのコンサルタントを擁していますが、それぞれが絶えずお客様の深い悩みに真摯に向き合い、必死に考えて問題を解き明かすことで、地に足のついた「知恵」を豊富に培っています。すなわち、当社は600人の優れた知恵が1つの場所に集まり、それらを融合できるということであり、それは確かに私たちがコンサルティングを展開する上での大きな強みになっていると思います。
入江
NRIのコンサルティング事業本部は、どのような体制でビジネスを行っているのでしょうか。
此本
当社のコンサルティング体制は、大きく2つの軸に分かれています。1つは、自動車や電機など業界カットでサービスを提供しています。そしてもう1つは、人事やマーケティング、ガバナンスなどソリューションカットでサービスを提供しています。業界カットのコンサルタントは、アカウントマネージャーとして自分の担当クライアントを持ち、お客様のあらゆる課題を理解し、社内の専門家を束ねてチームで問題解決にあたっていきます。一方、ソリューションカットのコンサルタントは、中には担当顧客を持っている人もいますが、基本的には専門性を高め、さまざまなお客様と自分の機能とを掛けあわせて、提供できるソリューションの幅を広げていきます。そしてもうひとつ、当コンサルティング事業本部が担っているミッションがあります。それは、グローバルなビジネス展開をリードしていくこと。私たちは日本発のファームであり、ここ東京がグローバルのヘッドクオーターです。現在、欧米やアジアに10に及ぶ拠点を設けていますが、同じ機能を有する各国のチームと連携し、グローバルでの事業計画を策定したり、あるいはグローバル事業を実際にオペレーションするというポジションで活躍することも、当社では可能です。
入江
自らグローバル事業をリードできるというのは、外資系のファームとは大きく異なる点ですね。コンサルタントの方が海外に赴任する機会もあるのでしょうか。
此本
ええ。現地法人のマネジメントにあたっている社員もいます。ですから、グローバル志向の方も大いに歓迎したいですね。

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従来のメソッドではもはや問題は解決できない。腰を据えてじっくり専門性を磨き、業界事情に精通した者が結集して、真に実現性のある解決策を導く。そこにNRIの存在意義がある。 従来のメソッドではもはや問題は解決できない。腰を据えてじっくり専門性を磨き、業界事情に精通した者が結集して、真に実現性のある解決策を導く。そこにNRIの存在意義がある。
思考力を徹底的に磨き、人や組織に対する洞察を持ち、顧客と伴走する。
入江
NRIのコンサルタントにこれから求められる力とは、何だとお考えですか。
此本
先ほども申しましたように、最近のお客様が抱える課題はきわめて複雑になっており、弊社に要求されるものはいっそう高度になっています。業界が変化するスピードも激しさを増し、過去のケーススタディはほとんど役に立たない状況。教科書もなく、ベンチマークすべき指標もない中で、お客様の事業の成長に貢献していくためには、お客様の中に入り込んで一緒にビジネスモデルを考え抜くよりほかありません。コンサルタント一人一人が思考力を磨き、人や組織に対する洞察を怠らず、全員がプロ意識を持って、仮説を立てては検証して修正を繰り返していく。そうした改革のプロセスを、お客様と伴走できるかどうか。これからのコンサルタントには「個の強さ」がいっそう求められていくと思います。
入江
キャリア入社の方にも、お客様と伴走して課題解決へ邁進していく力を期待されているというわけですね。
此本
できれば、実業の世界を経験した方にも来ていただきたいと考えています。プロパーのコンサルタントは、実務の経験を持ち得ていないのでビジネスの実体験に乏しい。しかし最近、お客様から要求されるのは、ロジックレベルのソリューションではなく、業務レベルでの具体性に基づいた解決策。お客様と同じ次元で、現場で起こっている問題を議論できれば、もっと的確なソリューションを提供することができ、お客様の満足度も向上するはずです。加えて、キャリア入社される方には、NRIのコンサルティングビジネスをさらに拡大していこうとする姿勢を期待しています。当社には、自ら培った高い専門性を買われて、書籍を執筆したり、あるいはメディアに出演したりと、公の場で活躍して名声を得ているコンサルタントもたくさんいます。そうした機会があるのもNRIでキャリアを積む魅力ですが、それで自己実現したと満足していただきたくはありません。NRIはまだまだ大きなポテンシャルを秘めたファームですので、それを顕在化させていくことに醍醐味を覚えるような方に参画していただきたいですね。当社は、プロパーもキャリア入社者も処遇にまったく違いはありません。中途採用の役員もいますし、パートナーも5人中2人がそうです。
入江
どんなタイプの人材が、NRIのコンサルティング事業本部で活躍できるのでしょうか。
此本
真面目で真摯な人ですね。当社は定年まで勤務していただくことを前提とした採用を行っています。お客様と長いお付き合いを重ねて、いろいろな層と接点を持って、丁寧に問題を掘り下げていく。そして、徹底的にお客様と伴走する。それがNRIのコンサルタントの基本姿勢です。地味に聞こえるかもしれませんが、これからの戦略コンサルティングはきっとこうした趨勢になるはずです。単に外部から示唆を与えるだけでは、お客様の抱える問題は解決しない。NRIは本当に顧客志向を追求しているファームだと自信を持ってアピールできますし、皆様がこれからのキャリアを積むにふさわしい場所だと確信しています。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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