たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。

たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。

Vol.36

たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。

株式会社 経営共創基盤(IGPI)

パートナー マネージングディレクター岡田 信一郎氏

マネジャー池田 直隆氏

事業と財務の両面に精通し、戦略の立案だけではなく、自ら投資してハンズオンでクライアントの経営にまで関わり、変革を支援している経営共創基盤(IGPI)。最近はコンセッション案件にも注力しており、その最前線で奮闘しているのが岡田氏と池田氏だ。お二人とも以前に大手コンサルティングファームに在籍していた経歴をお持ちだが、なぜIGPIに参画し、いまどんなやりがいを覚えているか、話をうかがった。

Contents

インフラに関する投資や経営に携わりたい。その機会がIGPIにあった。

永田
まずはお二方がIGPIに入社されるまでのご経歴を教えていただけますか。
岡田
私はもともと土木の技術者でした。大学院で土木工学を専攻し、卒業後は日本道路公団に入社して高速道路建設の施工管理などに従事しましたが、米国に留学する機会を得てMBAを取得し、その後アクセンチュアに転職しました。アクセンチュアでは戦略グループに所属し、ヘルスケア領域のコンサルティングに携わったものの、やはり私がやりたいのはインフラに関わることだと再び転職を意識するように。当時、道路公団が民営化され、インフラ投資のマーケットがこれから盛り上がるだろうと感じていて、私なりにチャンスを探していたところ、豪系のファームであるマッコーリーが日本でインフラ投資の事業を立ち上げようとしていることを知ってアプローチしたのです。マッコーリーの日本事務所の代表に『ぜひ私を雇うべきだ』と売り込んだのですが、しばらくは断られ続けて、半年ほど押し問答を繰り返した末にようやく採用に(笑)。紆余曲折あったものの、そこで手がけた仕事はとても面白くて、道路運営の案件を自分でデューデリして投資判断を行い、しかも投資後、自ら経営に加わって事業をリードする経験を重ねました。
池田
私も大学院で土木を専攻し、主に交通工学について研究していました。その知識を活かして道路公団に就職したいと考えていたのですが、ちょうど民営化するタイミングで人材の採用をとりやめており、それでコンサルティングファームなら様々な業種・業務の経験ができるだろうとアクセンチュアに新卒で入社したのです。そして3年ほどキャリアを積んだ頃、民営化された首都高速道路会社でエンジニアの中途採用の募集があり、もともと道路を造りたいという思いを抱いていたこともあって、そちらに転身したのです。首都高速道路会社では、私もかつての岡田と同じように現場の施工管理などを担っていました。
永田
そんなお二方がIGPIに転職されたのは、どのような経緯からですか。
岡田
リーマンショック前からなのですが、日本経済の成長が鈍化する一方、グローバルのマッコーリーが中国や中東などより成長率の高いエリアを重視するようになり、日本への投資を控えるように。次第に「ここではもう自分が望むことはできない」という思いが募り、知り合いのヘッドハンターに紹介してもらったのがIGPIでした。お会いしたパートナーの方々がみなさん事業と財務の両面を非常に深く理解されていて、お客様の経営をまるごと面倒見ていくというスタンスで、「日本にもこんな会社があるのか」と驚きました。しかも、地方のバス会社などを再生させる案件に取り組んでいて、私がやりたかったインフラに関する投資や経営ができる機会もあると知り、これは面白そうだと入社を決意したのです。こちらに移ってからも、現在に至るまでインフラ領域のマーケットを専門に手がけています。
池田
以前に勤めていた首都高速道路会社ではエンジニアのポジションでしたので、その枠から外れた業務に携わる機会は少なかったです。たとえば、将来に向けての投資戦略を考える仕事を経験したくても、エンジニア職ではその機会が少ない。技術だけではなく、財務や法務にも強くなってインフラ構築全般を指揮できる人材になりたいと考えていたところ、IGPIの存在を知って興味を持ったのです。実際に岡田をはじめメンバーの方々と話をさせていただくと、一人一人が事業戦略の立案からファイナンス、さらに経営の実務まで幅広く担い、必ずお客様の力になるという熱い想いとプロフェッショナリズムが感じられて、ここなら私のやりたいことができそうだと入社しました。

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たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。 たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。

国内初のコンセッション案件を成し遂げ、さらに攻勢をかけるべく新会社を設立。

永田
IGPIに入社されてからは、どのような案件に携わってこられたのですか。
岡田
入社後しばらくは、経営難に陥った地方のバス会社を再生させるためにIGPIが立ち上げた「みちのりホールディングス」で投資業務に関わっていましたが、2012年、新関西国際空港株式会社へ執行役員として出向することになりました。当時、政府が空港などの公共インフラの運営をコンセッション方式で民間事業者に委ねる方針を掲げ、関空と伊丹の両空港の運営権が売却されることが決定。そこで、インフラの事業運営とM&Aの両方に通じてコンセッションを推進できる民間人材が必要となり、ご縁もあって私にお声がかかって、その役割を担うことになったのです。
永田
関空と伊丹の民営化は「国内初」のコンセッション案件として大きなニュースにもなりました。そこに岡田さんが関わっていらっしゃったのですね。
岡田
本当に大変でしたね。空港会社が抱える巨額の借入金を返済するために、兆を超える金額で売却するという目標が掲げられ、これはかなりの難題だなと。海外からも出資を募らなければ実現できないだろうと考え、投資家を開拓するために世界中を駆け回りました。4年弱ほどこの案件に関わっていたのですが、後で計算したら地球を15周していました(笑)。結果的には2兆2000億円を超える金額で売却できたわけですが、いま振り返ると新関西国際空港株式会社では本当に優秀な仲間に恵まれました。IGPIとしてもこの案件には私を筆頭にIGPIのメンバーが4名参画したのですが、みなきわめて高い専門性を有するプロフェッショナルで、こんなチームが組めるIGPIだからこそ、この案件を成功に導けたと思いますね。そして、ここで得たコンセッションに関する知見をもとに、2016年の8月にIGPIコンセッションという新会社を立ち上げ、いまその代表を務めています。
永田
新しく設立されたIGPIコンセッションは、どのようなミッションを掲げているのでしょうか。
岡田
今後、国内でコンセッション案件が増えていくのは明白であり、20兆円を超える規模になるとも目されています。このマーケットを開拓していくために立ち上げたのがIGPIコンセッションであり、当面はすでにいくつか進行している各地の空港の運営権の売却案件において、アドバイザリー業務を担ったり、あるいは自ら投資して事業運営にも関わっていく方針です。
池田
私も現在、こちらのIGPIコンセッションに参画し、いくつかの業務に携わっております。また、コンセッションだけでなく、「みちのりホールディングス」が投資して経営権を獲得したモノレールの事業にも携わっています。現場が抱えている課題を解決し、この交通インフラをさらに価値のあるものにすべく日々奮闘しています。やはり自ら事業の経営に関われることが、当社でキャリアを積む最大の魅力だと思います。単にコンサルティングするだけでは、あるいは単に投資するだけでは、本当に自分の仕事が企業の変革につながっているのかどうか実感しにくい。自分たちでお金を入れて、自ら事業を動かすところまで担えるのが当社ならではの醍醐味であり、コンセッション案件はまさにそれを実践するのに適した題材。インフラに関わるので社会的な意義も大きいですし、手がけた仕事がメディアで大きく取り上げられる機会も多く、世の中の役に立っていることを大いに実感できます。
永田
投資先企業に外部から参加して経営に関わるのは、なかなか苦労も多いようにお見受けします。
池田
確かにいま携わっているモノレール事業も、これまでの歴史や文化があり、こちらの思うように進まないことも良くあります。でも、外部から異物が入ってくるわけですから、軋轢が生じるのは当然のこと。こちらが正しいと思ったことも、決して押しつけたりはしない。先方の考えと異なれば、その時点から一緒に別の解決法を探していく。それがまさに当社が掲げる「共創」であり、経営に関する知見はもちろん、相手を理解して信頼を得る「人間力」も、当社で活躍する上で求められる資質だと感じています。

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たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。 たとえば公共インフラの民営化を、自ら投資して担う。アドバイザリーを超えて「経営」に力をふるう醍醐味。

自分たちがやりたい、社会にとって本当に意義のあるテーマしか手がけない。

永田
お二方とも以前に外資系の大手ファームに在籍されたご経験をお持ちですが、他社と比べてIGPIの特徴はどこにあるとお考えですか。
岡田
良くも悪くも余裕のある環境だと思いますね。外資のファームはやはりグローバルからの収益貢献へのプレッシャーが強く、利益が上がるプロジェクトが優先され、パートナーもノルマに追われているのが実情。一方でIGPIは、厚い資本金による財務体力があり、またファンドでもないので、長期思考で考えられる。ですから、本当に自分たちがやるべきテーマを追いかけられる。先の関空・伊丹空港のコンセッションも、IGPIの収益にはほとんど寄与しない案件でしたが、それでも国の力になれるのならばと敢えて引き受けました。
池田
あとはやはり、コンサルティングにとどまらず、自ら投資してハンズオンで経営にまで関わっていくことですね。
岡田
そう。たとえば「みちのりホールディングス」では、経営危機に陥った地方のバス会社5社に投資して再生にあたっていますが、それぞれIGPIから2人ずつ経営人材を派遣し、住民票も現地に移してしっかりと腰を据えて経営にコミットしています。こうした取り組みが社内で数々繰り広げられており、我々には事業の手触り感がある。だからこそ、お客様の課題に対して正しいアドバイスができるのだと思います。
池田
ハンズオン案件では「誰が経営をやるか」も大切。その事業に対する志があり、経営を担えるだけの力を持った人間が投資先に赴くのがIGPIの流儀であり、もしそうした人材がいなければ、事業計画や投資計画を無責任に提案しない。裏返せばそれは、本当に自分たちが意義があると感じ、やるべきだという信念を持てる案件だけに取り組んでいるということです。
岡田
我々が担うのは「タスク」ではないんですね。お付き合いする企業の規模は、大手ファームと比べれば小さいかもしれませんが、強烈な個性を持つオーナー経営者と直に対峙するような案件も多く、人事しか分からない、財務しか分からない、では話にならない。経営のすべてを理解して向かい合わなければ、相手にしてもらえない。それは大手ファームのコンサルタントとは決定的に異なる点だと思いますね。
永田
おそらく入社時には、そうした高いレベルでお客様と向かい合える方々ばかりではないかと存じます。なぜ御社ではそうした人材が育つのでしょうか。
池田
IGPIでは入社後、証券アナリストや簿記2級の資格を取得し、英語やビジネス法務についても社内で設定された基準をクリアすることが義務づけられています。こうして基礎的な力を養いつつ、あとはプロジェクトを経験することで知識やスキルが磨かれていきます。まだ組織が小さいので、スタッフそれぞれがお互いの知見を共有できる機会も多く、そうした面でも人材が成長できる環境だと思いますね。
永田
御社のカルチャーをどのように捉えていますか。
岡田
IGPIでは全社員に向けて「8つの質問」 IGPIでは全社員に向けて「8つの質問」というのを掲げています。それは「家族・友人・社会に対して誇れるか」とか「最高責任者の頭と心で考え行動しているか」とか、IGPIにおける行動規範を示したもの。それが文字通り全員に浸透していて、みな同じ価値観で仕事を進めており、それはとても心地いいですね。
永田
最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。
岡田
私の立場で言えば、インフラ運営のコンセッションの領域で日本のトッププレイヤーになることがいまの目標です。IGPIは昨今、AIやビッグデータも重点テーマに掲げて注力しており、そうしたケイパビリティもインフラ運営に活用していきたいと考えています。
池田
空港などの公共インフラは、旧態依然とした運営体質も一部には残っており、変革できるチャンスが大きいと考えています。我々の理念や志に共感してくださる方々と、ぜひ新しい公共インフラの経営の形を創り出し、社会に一層貢献していきたいですね。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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