企業の変曲点に関わることが、自らを成長させる。

Vol.14

企業の変曲点に関わることが、自らを成長させる。

株式会社ローランド・ベルガー

大宮 隆之氏

公開日:2014.02.17

インタビュアー 入江

航空会社で整備士や整備部門の企画業務に従事した後、戦略コンサルタントへキャリアチェンジしたローランド・ベルガーの大宮隆之氏。転職を決断したのは、その航空会社で「企業が変化する過程で力をふるうことが、自らの成長につながると実感したから」と語る。戦略コンサルタントとして、大宮氏はいま、どのような成長を果たしているのだろうか。

Message

惹かれたのは、インプリメンテーション重視の姿勢。

入江
大宮さんは以前、大手航空会社に勤務されていたとのことですが、そちらではどのような業務に従事されたのですか。
大宮
私のバックグラウンドは理系で、最初の2年は航空機の整備の現場を経験し、その後、整備部門の企画業務を4年ほど携わり、部門全体のヒト・モノ・カネのマネジメントに従事しました。
入江
整備部門の舵を取るという、重要なポジションを務めていらっしゃったわけですね。そこから戦略コンサルタントに転身されたわけですが、転職をお考えになられるようになったのは、何かきっかけがあったのでしょうか。
大宮
私が在籍していた当時、ちょうどその航空会社は事業の重大な転換期を迎えており、全社で企業変革の取り組みが繰り広げられました。私も企画担当としてそこに関わり、過去の延長線上でなく、抜本的に整備部門を改革するというテーマに挑みました。そこで実感したのは、企業の変曲点では、真の変革をもたらす大きな仕事のチャンスがあるとともに、それを経ることで自らも一回り大きくなるということ。そして、自らのこれからの社会人人生を改めて考えた時、「企業の変曲点の中で仕事をする」ことが自らの成長につながると感じ、そうした経験を何度も重ねたいという思いが湧いてきたのです。それを実現するのは現在のキャリアの延長線上なのか、それとも新たな環境なのか。私の場合は後者のほうがそのチャンスが多いと考え、転職を意識するようになりました。
入江
それを果たせる場が、戦略コンサルティングファームであったというわけですね。
大宮
はい。戦略コンサルティングファームは、企業が変曲点を迎えた時にこそ求められ、そのような場で働く事こそ、自らが望む環境に最も近いのではないかと。そしてそのような戦略コンサルティングファームであれば、社会人としての自らの力をより早く高められると考えました。
入江
なかでもローランド・ベルガーを選んだのはどうしてですか。
大宮
ローランド・ベルガーは、単なる戦略立案だけではなく、インプリメンテーションを大切にしています。プロジェクトは常駐型も多く、クライアント先で机を並べて仕事をする場合もあります。クライアントの中に深く入り込んで、戦略が実行されるところまで関わっていく。私自身、前職で企画業務を経験しましたが、戦略を練ることよりも、それを実際の現場に落とし込み、実際に成果を摘み取ることのほうが、圧倒的に難しい。どんなに優れた戦略であろうと、実行されなければ意味はありません。私自身もそこに大変苦労しましたので、インプリメンテーションを重視する姿勢には大いに共感しました。
入江
他の戦略コンサルティングファームも検討されましたか。
大宮
同様の考え方を謳っているファームもありましたが、ローランド・ベルガーが最もインプリメンテーションにこだわっている印象を受けました。コンサルタントの方々との面接においても、ロジックの上にパッションのようなものが感じられました。ロジックだけでは、最後まで落とし込むことはできない。みなさん、血肉がきちんと通った思考をされていたと感じたのも、こちらを選んだ大きな理由です。

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事業会社では経験できない、負荷とスピード。

入江
事業会社からコンサルティングファームに移られて、率直なところ、どのような印象をお持ちですか。
大宮
想像以上にきつい仕事でした。自分にとって未知の企業に赴き、そこで10年20年とキャリアを重ねた社員の方々と対等に渡り合うだけではなく、そのような方が感嘆するレベルの付加価値を出していかなければならない。絶えず「考え抜く」ことが求められ、とにかくハード。しかし一方で、このような仕事は我々にしかできないとも感じました。事業会社でプロジェクトに関わる場合、通常業務もあり、ひとつの案件に対して真に「考え抜く」ことは正直難しい。しかし戦略コンサルタントは、その1つのプロジェクトに対して全力でコミットする。事業会社での経験と比較すると、考える時間や深さ、スピード感がまったく違う。そこに戦略コンサルティングファームの、そして自らの存在意義があり、どんな企業のどんな案件であろうと価値を出せるチャンスはあるという自信も生まれてきました。いくつもプロジェクトを経験すると、ある業界で得たノウハウを他の業界に適用することで新たな方向性を見出すなど、自分の引き出しがどんどん増えていき、自らの成長を実感できました。
入江
確かに、コンサルティングファームに身を置くと「成長できる」とよく言われます。それはなぜだと、大宮さんはお考えですか。
大宮
やはり大きなプレッシャーのもとで仕事をするからだと思います。物事を進めるスピードも、事業会社とは桁違いです。通常、半年から1年かけて進めていくような事業計画の策定などを、1カ月ほどで行わなければならない。しかも、次から次へ、いろいろな業界の中に飛び込み、自分の力で付加価値を創っていかなければならない。そんなタフな仕事を繰り返すことで、ビジネスへの感度・対応力が幾何級数的に鍛えられているように思います。
入江
すでにローランド・ベルガーに入社されて2年ほど経ちますが、この間、どのような案件に携わってこられたのでしょう。
大宮
だいたい半年に3~4件のペースでプロジェクトを遂行しています。クライアントは、自動車メーカーや大手家電メーカー、商社などさまざま。内容についても、中長期の事業戦略策定から、研究開発部門の組織改革、さらには新興国の参入戦略まで……最近は海外進出を支援する案件が増えており、現地調査に赴くことも多くあります。先日は、いま注目を集めているミャンマーにも出張しました。
入江
大宮さんは、戦略立案だけではなくインプリメンテーションにまでこだわっていらっしゃるとのお話でしたが、実際はいかがですか。
大宮
その点は、私がイメージしていた通りでした。現在、私はある大手金融機関に常駐し、役員の意思決定やさまざまなマネジメントを直接ご支援させていただいてますが、こうして現場で事業に関わっていくことは大変だけれども、やはり面白い。一緒に仕事をするうちに、クライアントの考え方が変わる瞬間があるのです。私どもの考えを受け入れていただき、経営戦略の中にきちんと落とし込まれるのを目の当たりした時は、とてもうれしいですね。

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考えること、変化することを楽しめるかどうか。

入江
事業会社でのキャリアは、いまのコンサルティング業務にも活きていますか。
大宮
インプリメンテーションの難しさを肌で理解しつつ、それを実行してきたことが私の強みであり、それはこれまで行った全てのプロジェクトで活きていると感じています。ただし、過去の経験のみで太刀打ち出来るほどプロジェクトは甘くありませんので、過去のキャリアで培った武器を磨きつつ、プロジェクトを通じて新たなスキルを日々身につけるよう意識をしています。
入江
ローランド・ベルガーの特徴を教えてください。戦略コンサルタントとしてキャリアを積む場として、大宮さんはどのような点に魅力を感じていますか。
大宮
ローランド・ベルガーはアントレプレナーシップを大切にしながら成長してきたファームです。大手ファームですと、組織体制やメソッドが確立され、よくも悪くも個々の責任範囲がしっかり定められているように思いますが、弊社では個人の自主性が重んじられているため、実力だけでなく実績がきちんとあれば、自らが望めば若いコンサルタントでも大きな責任を担って、自分の意見を発することができる。私も入社3か月目には関わっていたプロジェクトにおいて、クライアントの経営陣にプレゼンする機会を頂くことも出来ました。
入江
若手が成長するには格好のフィールドですね。
大宮
そう思います。また、ローランド・ベルガーは欧州発祥のファームですが、米系のファームに比べれば、比較的コンサルタントの長期的な成長を期待しているとともに、自分のやりたいこと、たとえばグローバルな案件に関わりたいとか、そうした意志をアピールすれば可能な限り応えてくれます。そしてもうひとつ付け加えるなら、プロジェクトの最中は肉体的にも精神的にも大変ではありますが、事前に申請すれば、プロジェクトの合間に1~2週間の長期休暇を取得することも可能。オンとオフのメリハリをつけて生活できる環境です。
入江
では、どんな人材がローランド・ベルガーの戦略コンサルタントに向いているのでしょう?
大宮
粘り強く、あきらめずに考え抜ける人ですね。クライアントが考えていることより、どれだけ先に行けるか。そこに我々の価値であるわけです。調査や資料作成などに追われる時間も多いのですが、そうした作業よりも、本当に重点を置かなければならないのは、その前段階の考えること。それを厭う人はコンサルタントには向いていないと思います。そして、変化が好きであること。コンサルタントの仕事は、いわば1~2カ月ごとに転職しているような感覚ですので(笑)、それをキャッチアップできないとやはり厳しい。逆に「考えること」や「変化すること」を楽しめる人なら、これほどエキサイティングな仕事はないと思います。
入江
では最後に、戦略コンサルタントを志すみなさんに、ひとことメッセージをお願いします。
大宮
この仕事は確かに得られるものも多いのですが、その反面、プレッシャーも大きく、自分の時間の大半を仕事に注ぎ込むなど、犠牲にしなければならないものもあります。ですから、コンサルタントを本当にやりたいかどうか、まず真剣に考えたほうがいいと思います。私の場合は、人生の中で多くの時間を占める仕事を有意義にしていきたい、そのためにはそれを楽しめるだけの能力を身につけて、世の中に最大限貢献できる人になりたいという思いから、コンサルタントの仕事を選びました。みなさんも、本当にこの仕事に興味をお持ちなら、まずは応募して面接を受けてみてはいかがでしょうか。そこで面接官と話をすることで、ご自身が本当にコンサルタントに向いているかどうか、自らのキャリアを考えるきっかけにするのも良いかと思います。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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