未来のことは分からない。だから行動を通して見える範囲を広げる。その積み重ねが価値観とキャリアを磨く。 未来のことは分からない。だから行動を通して見える範囲を広げる。その積み重ねが価値観とキャリアを磨く。

Vol.28

未来のことは分からない。だから行動を通して見える範囲を広げる。その積み重ねが価値観とキャリアを磨く。

エムスリーキャリア株式会社

代表取締役羽生 崇一郎氏

コンサルタント経験を活かしつつ、苦しみながらも徐々に成果を上げていく。
入江
コンサルタントから事業会社に移って、最初はやはり大きなギャップをお感じになられたのでしょうか。
羽生
ええ、特に私はたかだか4年ほどITコンサルを経験したに過ぎませんから、経営的な視点が決定的に欠けていたんです。経営者の意思決定に役立つ情報を出すのは、ITコンサルのプロジェクトで要件定義を行ったり、資料をまとめたりすることとはまったく次元が違う。そのことを気づかされて本当に衝撃を受けました。今振り返ると当たり前なのですが、世間知らずでした。その後、看護師の人材紹介事業部門に移ることになり、役員の下についてタスクフォースを回していく立場を務めることに。現場への指示命令系統を整備し、現場から情報を吸い上げて経営会議にリポートしていく役割を担いましたが、そこではコンサルタント時代に得たスキルを活かすことができ、経営陣からも多少は重宝されたと思います。
入江
コンサルタントで得たスキルで活かすことができたというのは、具体的にはどんなことですか。
羽生
状況を整理して、他の人にわかりやすくアウトプットするということでしょうか。何事に対しても目的・ゴールを明確にし、チームのコミュニケーションをスムースにするスキルは事業会社でも通用しましたし、社会人になって早目に身につけておいて良かったと思いますね。それで社内でも多少は認められ、入社した年の秋に中期経営計画を策定するメンバーにもなり、今後のエス・エム・エスについて考える場に加わりました。当時、事業を創り出せる人材をいかに増やしていくかが会社としての大きな課題で、新たに立ち上げた薬剤師の人材紹介事業を若手に任せたいという経営陣の意図があり、そこに私は自ら手を挙げて、事業の責任者をさせていただくことになりました。
入江
そこで成果を上げられたわけですか?
羽生
いえ、勇んでそのポジションを引き受けたものの、何しろ自分でビジネスをリードしていくのは初めての経験でしたから、当初は苦労しました。事業で注目すべき数字やそもそもの事業構造もよくわからないまま組織を率いていて、いわばダッシュボードがない車を運転しているような状況。特に自分の至らなさを思い知らされたのが、人・組織のマネジメントでした。ほんの一例ですが、コンサルファームにいた時は、メンバーへの情報伝達などはFYIと書いてメールを転送するだけ。そこで齟齬が生じても、情報をきちんとキャッチアップしない側が悪いくらいの感覚。しかし、ここではそれは通用しない。いろんなレベル感のメンバーがいるなかで、どうマネジメントすればメンバーがやる気と成長実感を保ちつつ結果を出し続けられるのか、それがまったく理解できていなかったんですね。人の入れ替わりも起こったりして、業績も期待されていたほどには伸ばせませんでした。ただ、そこでもコンサルタント時代のキャリアが多少強みになっていて、物事を分析して課題を抽出するスキルだったり、あるいはグローバルなプロジェクトで異なる価値観の人間と協業した経験などは、事業を運営していく上でも役に立っていて、苦しいながらも逃げずに目の前の課題解決を重ねていくことで次第に状況が見えてきて結果が出るようになっていきました。
入江
エス・エム・エスに移られてからは、決して順調なキャリアではなかったわけですね。そんな羽生さんが、事業責任者としてブレイクスルーを果たすことになったきっかけは何ですか。
羽生
薬剤師の人材紹介事業に関わって1年ほど経った頃、医師や薬剤師へのキャリアサービスを提供するジョイントベンチャーとして、このエムスリーキャリアを立ち上げることになったんです。会社設立に関われる機会はそう得られるものありませんし、新しい事業を自分の手で創れるチャンスだと捉えて、事業責任者としてそのまま転籍することに。そこでの経験が大きかったですね。ほぼ現場に裁量を委ねられることになり、自分で意思決定しなければならないことが増えた。上から干渉されない代わりに、失敗もすべて自分に跳ね返ってくる。そうした環境が自分には合っていたんでしょう。自分で考えたこと、感じたものから意思決定を重ねていくことでそうした環境にも慣れ、1年目に薬剤師の人材紹介で実績を上げ、2年目からは医師の人材紹介事業やメディア事業を担当。今まで薬剤師の人材紹介事業の営業管理を中心に見ていたところからより広い視点で事業を見渡せる立場に就いて、人材紹介とメディアの事業をどのようなバランスで進捗させていくか、そこでどう人を動かしていくかなど本当の意味でのマネジメントを経験することができ、そこで一気に視野が広がりました。また、自分の理解が及ばないところは、そこに精通したメンバーの力を借りながらビジネスを進めていくという姿勢も身につきましたね。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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