コンサルタント転職のこぼれ話
コンサルが経営者になるためのヒント その3

2015年 11月 24日Author:入江 祥之

コンサルが経営者になるためのヒント その3

<人を動かせるかどうか> コンサルタントはロジックを積み上げて、仮説検証を行い、正しいであろう解を導くのは得意な方が多いと思います。ただ、事業会社に移ってみて、皆さん、人に動いてもらうことにはとても苦労されているようです。

以下、お2人のコメントの抜粋です。
まず、ファーストリテイリングの元上級執行役員の横濱氏のお話です。

 

こちらに入社して痛感したのは「伝えること」の難しさです。リテールの会社は、店舗に立っている全員が同じ理念や価値観を共有しなければ、企業を動かす力は生まれません。

それをいかに伝えていくか。コンサルタントは経験も価値観も近いものを持っているので、考え方を浸透させるのは容易なんです。でもファーストリテイリングは、本当にさまざまな人材が集い、さらにクロスオーバーで言葉も文化も異なる社員も多い。

そうした人たちに「伝えていく」のは、単にロジカルに説けばいいものではなく、むしろパッションもものすごく大切で、それは経営者に求められる資質のひとつであり、個人的にいい経験になっていると感じています。

 



次はCITICキャピタル代表の中野氏で、産業再生機構時に投資先の社長をされていた時のお話です。

 

コンサルタントと経営者は別物です。私がコンサルタントとして関わった顧客は大企業で社員もそれなりにしっかりした会社ばかりでしたが、社長をやったのは売上が100億円くらいの規模の会社です。パスやトラップなど基礎技術のしっかりしているサッカーチームとそうでないチームでは、監督のやるべきことや苦労することは全然違います。

経営もそれと同じで、コンサルタントをやっているときは基礎技術のある企業がお客様でしたから「こうやればいいんですよ」とアドバイスすればよかった。

しかし社長をやった会社はパスもトラップもうまくできなかったし、そもそも試合に来ない社員もいました。そういう組織を預かって経営をするには、正しい戦略を描いたからといってその通り動いてもらえるわけではないという苦労がありましたね。
会社のなかにはさまざまな水準の、さまざまな立場の人たちがいます。いくらメッセージが正しかったとしても、相手に合わせてわかりやすく伝えないと意味がありません。

 


経営幹部候補の面接でよくあるフィードバックとして、コンサルタントとしては非常に優秀な方だと思いましたが、当社で部下を持たせてうまく組織を動かしていくイメージが持てませんでした、というものがあります。

将来経営人材を目指されるのであれば、採用や人材育成を含めた組織マネジメントや、人の気持ち、個々人のモチベーションの源泉を意識したマネジメント力を鍛えておくことが必要かもしれません。
CITICキャピタル代表の中野氏のインタビュー記事です。
http://www.kc-consul.com/interview/consultant-post/01/

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